テクニスシンフォニーとは?
テクニスシンフォニーは、独自のエシェット回折を持ち、焦点距離を拡張でき、ピントを合わせる範囲を広げる設計を導入したレンズです。これまでの多焦点レンズは、遠方と近方以外の部分では有効な視力を得るのは難しい傾向にありました。しかし、テクニスシンフォニーは、多焦点レンズでありながら、単焦点レンズのようなくっきりとした視界やコントラストを期待できるレンズであるとされています。また、乱視矯正にも対応しています。
テクニスシンフォニーは、2017年7月から2020年3月まで先進医療適応の多焦点レンズとして使用されておりました。
テクニスシンフォニーの特徴
視界が鮮明で、暗いところでも光を眩しく感じてしまうハロー・グレアがほとんどありません。テクニスマルチフォーカルのような33㎝、42㎝、50㎝といった加入度数がないので、近くの文字などを見る際ははっきりと見えず、眼鏡をかけることがあるかもしれません。しかし、普段の生活の見え方を快適にしたいという方にはぴったりで、お勧めの眼内レンズです。
焦点深度拡張・広い明視域を実現
少数視力1.0以上の持続的な視力(付加度数1.5Dまでの間)の提供が可能です。
コントラスト感度が高く高品質な見え方
テクニスシンフォニーは、高いコントラスト感度を維持し、遠方、中間、近方にわたって鮮明で良好な見え方が期待できます。日常生活を充実させたり、仕事を円滑に進めるために大切なコントラスト感度をより高く維持し、質の高い見え方が実現します。
角膜の色収差を補正

角膜の色収差を補正し、コントラスト感度を改善します。独自のアクロマティックテクノロジーを用いることで、異なる色の波長の焦点位置を近づけることが可能になります。
レンズの回旋抑制の高いレンズデザイン
合併症が起こりにくい

術後6カ月のハロー・ナイトグレア・スターバストといった合併症の発生率が低いという特徴があります。
瞳孔径に依存せず、低照度の環境でも優れた機能を発揮できます。術後のおよそ93.5%が、低照度における見え方に「不満を感じていない」いった調査結果が出ています。
長期にわたる透明性と安定性
通常の人工レンズは、眼内に挿入後18カ月で細かい水滴のようなグリスニングが発生することがあり、視力低下を起こす可能性があります。テクニスシンフォニーは独自に開発されたグリスニングが発生しにくい疎水性アクリル素材を用いているため、高い精度と品質を保っています。ダイヤモンドクライオレースカット製法によって、長期にわたる透明性と安定性を保つことが可能になりました。