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霰粒腫(さんりゅうしゅ)の手術

医療法人創夢会グループ

霰粒腫(さんりゅうしゅ)とは

霰粒腫とは、まぶたの中にある「マイボーム腺」という脂を分泌する腺が詰まり、その内部に炎症が起きて、しこりとして触れる状態のことです。「ものもらい」の一種と思われることもありますが、細菌感染を伴わないため、一般的な“できもの”とは性質が異なります。

まぶたの外側に赤みや腫れが出ることもあれば、皮膚表面の変化は少なく、まぶたを触ったときにコリッとした塊だけを感じる場合もあります。
霰粒腫は炎症を起こしていない時期(非炎症性)と、赤みや痛みを伴う時期(炎症性)があります。小さな霰粒腫は自然に小さくなることもありますが、一定以上の大きさになると残ることが多く、治療や手術で取り除く必要があります。
「傷跡をできるだけ残したくない」「腫れを長引かせたくない」という相談も多く、霰粒腫は治療の質・丁寧さが求められる疾患の一つです。

霰粒腫ができる原因

霰粒腫は、主にマイボーム腺の出口が詰まり、分泌された脂が外に出ることができなくなって生じます。乳幼児から大人まで幅広い年代でみられますが、特に子どもでは炎症を起こしやすく、大人は慢性的なしこりとして残ることが多い傾向にあります。子どもでは、霰粒腫を生じやすいたちの子がおり、多発する傾向にあります。小学生以下に多く見られますが、中学生以降になるとあまり起こらなくなります。

主な原因

マイボーム腺のつまり

涙を蒸発しにくくする脂(油成分)を分泌する腺が詰まると、腺の中に脂が溜まって塊を作ります。そこに炎症が生じます。

慢性的なまぶたの炎症(眼瞼炎)

まつげの生え際の汚れや皮脂が多い方は、まぶたの縁に炎症が生じやすく、霰粒腫が生じやすくなり、また、再発しやすくなります。

体質・皮脂分泌の傾向

脂肪組織が多い、皮脂が多い、アレルギーで目をこするクセなども、発症に関与します。

コンタクトレンズ・メイクによる刺激

アイメイクの残りや摩擦が原因になることもあります。

霰粒腫の治療方法

霰粒腫の治療は、炎症の有無・大きさ・痛みの程度・経過の長さなどを診ながら判断します。
自然に治るケースもありますが、治りにくいタイプは早期に専門的な治療を行うことによって、外観や不快感の改善につながります。

保存的治療(自然治癒を促す治療)

温罨法(温める治療)

まぶたを温めてマイボーム腺の脂を柔らかくし、排出を促します。
症状が軽度の場合には改善することもあります。

抗炎症の点眼・軟膏

炎症が強い時期には点眼や軟膏を用いて炎症を抑えます。
ただし、しこりそのものをなくす効果はあまりありません。

まぶたの清潔ケア

眼瞼炎を併発している場合は、まつげの根元を清潔に保つケアが必要です。

注射治療(ステロイド注射)

炎症が強く、腫れが目立つ場合に腫れを抑える目的で行います。
しこりのサイズによっては注射で小さくなることもありますが、完全に消失しない場合も多く、再発することもあります。ステロイドの注射であるため、当院では行っていません。

霰粒腫摘出術(根本治療)

根本的には、手術でしこりを取り除きます。

手術の特徴

霰粒腫の手術費用(保険適応)

3割負担 約4,000円〜5,000円程度
1割負担 約1,200円〜1,700円程度

※これらは手術費用であり、初診料、再診料、検査代、お薬代(目薬・軟膏)が別途かかります。

手術による合併症

霰粒腫摘出術は比較的安全な手術ですが、どの治療にもリスクはあります。術後に以下のような症状がみられることがあります。

術後の不安を軽減するためには、経過観察と正しいケアが重要です。

手術・術後の注意点

霰粒腫手術後は、腫れや軽度の出血が生じることがあります。
きれいな仕上がりのためにも、以下のポイントに注意していただくことが大切です。

術後当日の注意点

翌日以降のケア

まぶたは皮膚が薄く繊細なため、正しいケアを行うことで仕上がりが大きく変わります。

霰粒腫の治療に関するよくある質問

霰粒腫は自然に治りますか?

小さな霰粒腫は自然に小さくなることがありますが、大きいしこりや長く残っているものは自然治癒しにくい傾向があります。炎症を繰り返すと周囲に瘢痕組織を形成し、治りにくくなるため、症状が続く場合は早めの診察をおすすめします。

霰粒腫のピークはいつですか?

赤み・痛みを伴う「炎症期」がピークです。この時期は腫れが強く、見た目の変化も大きくなります。炎症が落ち着いた後も、しこりとして残ることが多いため、このような場合には治療が必要です。

子どもの霰粒腫も手術は必要ですか?

子どもの霰粒腫は点眼や温罨法で改善することもありますが、大きなしこりや繰り返す霰粒腫では手術が必要になることがあります。霰粒腫の手術自体は安全に行うことができますが、手術は全身麻酔下で行うため、詳細は担当の麻酔科医にお聞きください。

手術は痛いですか?

手術は局所麻酔で行うため、術中の痛みはほとんどありません。麻酔の注射時に刺激を感じる程度で、多くの方が「思ったより負担が少なかった」と言われます。

手術跡は残りますか?

多くの場合、まぶたの裏側(結膜側)から切開するため、この場合は皮膚に傷はのこりません。しかし、大きな霰粒腫が皮膚から飛び出してしまっている場合は、皮膚を切開して手術することがあります。高齢者では、がんとの鑑別のため、皮膚を切開して病理検査に出すことが多くあります。皮膚側を切開する必要がある場合でも、できるだけ目立たないように配慮して手術を行います。

再発することはありますか?

マイボーム腺が詰まりやすい体質の方や、眼瞼炎を繰り返す方は再発しやすい傾向があります。まぶたの清潔ケアや眼瞼炎の治療が再発予防になります。手術でしこりを取り除いても、まぶたの性質によっては別のマイボーム腺から再発する場合があります。

手術後のメイクはいつからできますか?

通常は1〜2週間程度はメイクを控えていただきます。特にアイメイクは刺激が強いため、医師が安全を確認してからの再開としています。

手術後コンタクトレンズはいつから使えますか?

一般的には術後3週間ほど控えていただきます。多くでまぶたの裏側を切開するため、コンタクトレンズの再開は慎重に判断する必要があります。診察で状態を確認した上で装用可とします。

手術後どれくらいで腫れは引きますか?

腫れのピークは術後数日で、1〜2週間程度で落ち着くことが多いです。完全にまぶたの状態が安定するまでには数週間〜1か月ほどかかる場合があります。個人差はありますが、多くの方が日常生活には早い段階で復帰されています。