目がピクピクする原因について
目がピクピクする、まぶたが痙攣(けいれん)する原因は、パソコンやスマートフォンの使用時間が長く、目に負担がかかっていることが考えられます。目がピクピクすると感じたら、一度目を休めるようにしてください。目を休めた後に一度治まっても再び症状が続く場合は、眼瞼ミオキミア、眼瞼けいれん、片側顔面けいれん、チックなどの疾患が疑われます。気になる場合は眼科を受診して、症状を詳しく伝えてください。
目がピクピクする、けいれんする疾患
眼瞼ミオキミア
眼瞼ミオキミアとは、主に目の疲れが原因と考えられています。他にも目の表面を刺激する結膜炎やドライアイ、逆まつ毛などが原因でも起こると言われております。長時間のパソコン・スマートフォンの使用、過度な労働、寝不足、メガネやコンタクトレンズが合っていないなど目の疲れは様々ですが、目がピクピクする、けいれんする場合は目を休めるようにしてください。
眼瞼ミオキミアの予防
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定期的に目を休める
パソコンやスマートフォンを使用する場合は、1時間利用した後は10分程度目を休ませるようにしましょう。目を休める方法としては、遠くを見てぼんやりする、目の周りをマッサージする、目元を温めるなどがあります。 -
カフェインを控える
日中よくコーヒー、紅茶、煎茶、エナジードリンクなどを飲まれる方はカフェインの摂取量が高く、カフェインには神経を興奮させる作用があり、まぶたのけいれんを悪化させる可能性があります。100mlあたり、コーヒーには60mg、紅茶には30mg、煎茶には20mgのカフェインが入っています。 -
睡眠時間をしっかりと確保する
1日6~7時間の睡眠時間が取れていない人は注意が必要です。睡眠には日中の疲れを回復する役割があり、日中に負担をかけている目の休養にもとても大切です。また、質の良い睡眠をとるために、寝る1時間前からスマートフォンは使用しないなど工夫をするようにしてください。
眼瞼けいれん
眼瞼けいれんは、両目に起こることが多く、目の周りの筋肉が過剰に動き、まばたきが増加したり、けいれんする疾患です。ただの目の疲れだと放置していると、最終的には自分で目を開けていられなくなります。放置していても自然に治ることはありませんので、眼科を受診してください。症状がひどい場合はボトックス注射を行います。
片側顔面けいれん
片側顔面けいれんは、顔の片側の筋肉が自分の意思と関係なくけいれんする病気です。原因は、顔面神経の付け根が血管に圧迫されて起こると報告されておりますが、日常生活のストレスが原因とも言われます。一般的には、片方の目からけいれんが始まり、それから頬や口元へと広がっていきます。口元まで症状が広がってくると飲み物が口からこぼれてしまいます。症状が軽い場合は経過観察となりますが、症状が強い場合はボトックス注射を行います。
眼精疲労
運動し続けると体が疲れを感じるのと同様に、パソコンやスマートフォンなどを長時間使用して目に負担がかかると疲れや目のかすみを感じるようになります。これを眼精疲労と言います。目の周辺の筋肉が緊張した状態が続くことで、目の調節機能が一時的に低下します。眼精疲労は、目のかすみや痛みだけではなく、頭痛や肩こりの原因にもなります。目がピクピクすると言われる方もいらっしゃいます。
チック
チックは、小児や青年期に発症することが多く、自分の意思とは無関係に繰り返し体の一部(まばたきや顔をしかめる等)が動いてしまう疾患です。ただし、これらの症状は、自分で意識して止めることができるので、眼瞼けいれんや片側顔面けいれんとは症状が異なります。ほとんどの場合は、成長とともに自然に消失していきます。チックの場合は、脳機能や発達の問題が大きくかかわっていると考えられます。チックと診断された場合は、発達障害の専門医療機関にご相談するようにしてください。
目がピクピクする、けいれんする場合の対処方法
目がピクピクする、まぶたが痙攣(けいれん)した場合は、まずは目を休めるようにしてください。目を休める方法としては、遠くを見てぼんやりする、目の周りをマッサージする、目元を温めるなどがあります。また、日常生活を振り返り、目の負担(集中して目を使う時間)、睡眠時間など改善するようにしてください。
症状が一度治まっても、続く場合は眼科を受診してください。症状が強い場合は治療を検討いたします。
目がピクピクする「Q&A」
目のピクピクは食べ物で改善しますか?
目のピクピク(眼瞼ミオキミア)は、特定の栄養素の不足によって引き起こされることがありますので、食事で改善する可能性があります。特にマグネシウムが豊富な食品(ほうれん草、ナッツ、全粒穀物など)を摂取すると、筋肉の収縮を正常化し、目のピクピクを減少させる助けとなります。また、バナナ、アボカド、ヨーグルトなどカリウムを含む食品も筋肉の健康に役立ちます。水分不足による脱水症状も原因となることがあるため、十分な水分を摂ることも重要です。
目がピクピクするのは脳梗塞と関係がありますか?
目のピクピク自体は脳梗塞とは直接関係がないと考えられます。
目のピクピクは通常、一時的な症状であり、過度の疲労、ストレス、カフェインの過剰摂取、または睡眠不足などが原因で起こります。ただし、目のピクピクが持続し、他の症状(手足の麻痺、言語障害、急激な視力低下など)と共に発生する場合は、深刻な病気の可能性もありますので、直ちに医療機関を受診する必要があります。
片目だけピクピクするのはなぜですか?
片目だけがピクピクする現象は、その目が特にストレスや疲労の影響を受けているために起こることがあります。例えば、その目に過度の視覚的ストレスがかかっている場合や、局所的に血流が悪い場合などが考えられます。
眼科へ受診するタイミングは?
目がピクピクする現象が頻繁に起こる、または数週間以上持続する場合は眼科を受診すべきです。また、ピクピクする現象が視力の低下、目の痛み、充血、または目や顔の他の部分の筋肉に異常が伴う場合にも、速やかに専門医の診察を受ける必要があります。これらの症状は、目のピクピクが疲労やストレス以外の他の健康問題を示している可能性があります。
目がピクピクする時にやってはいけないことは?
目がピクピクする時には、目をこすったり、刺激物(強い光、風、ほこりなど)にさらしたりすることは避けるべきです。これらの行動は目の状態を悪化させる可能性があります。また、カフェインやアルコールの摂取を控えると良いでしょう、これらは神経を刺激し、症状を悪化させることがあります
目がピクピクする時、目の病気以外で考えられる疾患は?
目がピクピクする現象は、以下のような全身疾患と関連がある場合があります。
- ミネラル不足:特にマグネシウムやカリウムの不足は、筋肉の異常収縮を引き起こす可能性があります。
- 神経系の疾患:特定の神経障害や、パーキンソン病などの神経系の病気も稀に目がピクピクする症状を引き起こすことがあります。
- 疲労やストレス:体の疲労や精神的ストレスも目の筋肉に一時的な異常を引き起こすことがあります。
子供に症状がある場合、すぐに眼科へ行くべきですか?
子供が目のピクピクする症状を示している場合、すぐに深刻な心配をする必要はありませんが、以下の状況に該当する場合は眼科への受診をお勧めします。
- 症状の持続または頻度:目のピクピクが何日にもわたって続いている、または非常に頻繁に発生している場合。
- 他の症状が伴う:目のピクピクと一緒に目の赤み、腫れ、痛み、または視力の変化が見られる場合。
- 日常生活への影響:目のピクピクが子供の日常活動に影響を与えている場合、例えば学校での集中力に影響がある場合や、普段の遊びに支障をきたしている場合。